共通ルートでは 主人公が、少しずつ学院に馴染みながら、ヒロイン達と
様々な問題に直面しながら少しずつ主人公やヒロイン達が変化していく
様子を描写しています。個別ルートでは 主人公とヒロインの関係の
変化や葛藤。個人の問題などを中心に描写しています。
前作と同様に共通ルートの時点で、主人公の魅力、成長。葛藤。この辺りを
しっかりと描写しているので、主人公に対する安心感が生まれています。
ただ、前作の主人公である瑞穂君よりも今作の主人公である千早君の方が
ある程度
最初から完成されている のでこの辺りをどう考えるかで評価が
変わってくると思います。前作の主人公、瑞穂君が何でもそつなくこなす
天才型なら、今作の主人公、千早君は努力によって、何でもこなす努力型
と言う違いがあります。まあ、傍から見ればどちらも完璧と言っても良い
超人 ですけどね。ただ、それはあくまで、傍から見た場合の話で、今作の
主人公、千早君はそうは考えていないです。この辺りの考え方も千早君の
欠点でもあり美点でもあるんですが。まあ、そうした千早君の考えや環境。
境遇を共通ルートで長い時間をかけて描写する事により千早君の気持ちが
納得出来るかは別にして理解は出来ると思います。この描写の影響もあり
千早君に好感を持てたからこそ、長い共通ルートをほとんどダレる事なく
進められたと私は思っています。ただ個別ルートに関しては、千早君が
魅力的すぎた事もありどうしてもヒロイン達が霞んでしまっていますね。
シナリオも、斜め下の方向に行っちゃったり、もっと突っ込んで論争して
ほしかったり、もう一歩踏み込んでほしかったりと色々と不満があります。
評価としては各個別ルート 6 本中及第点以下が 1 本、及第点が 3 本。
良作 が 2 本ですね。及第点の 3 本も
良作 に近い物が 1 本。及第点
以下に近い物が 1 本となっています。あんまり各個別ルートの内容に
触れると
ネタバレ になるので
良作 と評価した個別ルートの 1 本に
ついて書いて終わりにします。この個別ルートを
良作 と評価したのは
ヒロインだけでなく主人公の千早君の問題についてもキチンと向き合い
お互いが共に成長していくと言う形をキレイに描写していた点と、この
個別ルートのヒロインも主人公の千早君と同様にある程度完成されて
います。でもやっぱり、心の奥底では未熟な部分や幼い部分もあったり
します。そう言った部分も上手く描写しながらシナリオにプラスになる
ように話を作った点。この 2 点をを高く評価して
良作 としています。